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CATERPYランナーインタビューVol.5 山崎 洋輔さん

第5回目となる、CATERPYランナーインタビューです。

CATERPYを愛用していただいているランナーの方々に、ランニングに対する意気込みや、トレーニングに対する取り組み、モチベーションの維持方法、そしてレースに挑む際の心構えについてお話を伺います。

 

今回はCATERPY RCでランニングコーチで参加頂いている、山崎洋輔さんにインタビューに答えていただきました。

山崎さんは湘南・茅ケ崎で「ラチエン・ランニングアカデミー」を主催。

マラソン大会のペースメーカーや大会運営に従事しておられます。

1.まずは、ランニングを始めたキッカケを教えてください

30代の頃、思いつきで皇居1周のランニングレースに出場したのが、本格的にランニングを始めるきっかけでした。

当時は週のほとんどをお酒を飲んで過ごしており、レース前日も知人の結婚式の二次会でたくさん食べた後にラーメンまで食べてしまうような生活でした。体重も人生で最も重い時期だったと思います。

 

当然レースはとても苦しかったのですが、一方で「この状態でも意外と走れるんだな」という感触がありました。その時に、「真面目に取り組んだらもっと面白いのではないか」と感じたことを覚えています。

また、その経験をきっかけに、幼少期に毎日一人で持久走を続け、学年で一番になった成功体験を思い出しました。そこから約20年ぶりにランニングを習慣化するようになりました。

 

現在はランニング指導者として「ラチエンAC」というランニングクラブを主催し、パーソナルレッスンなども行っています。

陸上競技の経験は、中学生の頃に1500mや3000m、駅伝に出場していた程度で、特別な競技歴があったわけではありません。だからこそ、市民ランナーの立場に近い視点で、走る楽しさや成長の過程を伝えられることが自分の強みだと思っています。

現在、どのような距離やペースで走っていますか?

普段は仕事やランニングクラブの運営やレッスンを行いながら、空いた時間に自身のトレーニングを行っております。走れる日はほぼ毎日、距離は20~30分のジョグで走れる距離から多くて20km前後です。

また家の近くのエニタイムフィットネスに通い、トレッドミルも活用して走っています。

今はどのような大会やレースに出場していますか?

春、夏、秋はトラック(1500M~5000M)をメインとし、月に2本ほどトレーニングや記録向上を狙って出場しています。東海大学や国士館大学などの記録会、MKディスタンスなど市民ランナー向けの記録会など日程が合うものを探して、出ています。また、余裕がある時はトラックだけでなく、10km未満のロードレースやトレイルランニングにも出場します。

秋以降は距離を伸ばして、冬1月~3月にフルマラソンのターゲットレースを1本決めて出場しています。そのため、秋以降は練習がてらハーフマラソンにも出場します。

2.トレーニングについて

週に何回、どれくらいの距離を走っていますか?

 

主に、レースが少ない基礎構築期と、トラック・マラソンで記録を狙う時期で、走行距離は変わってきます。

基礎構築の時期は、土台作りを目的として週6〜7日走り、少ない時で60km前後、多い時は110km程度まで走ります。

一方で、レースが近づいてくると、走行距離は40〜70km/週ほどに落とし、疲労を抜きながらパフォーマンスを発揮する方向へシフトしていきます。

ただし、普段のトレーニングでは「距離」よりも「時間」を基準に考えることが多いです。

 

例えば、

・今日はジョグ60分

・今日は閾値走20分

 

というように設定しています。

その方が、その日のコンディションや環境に合わせて強度を調整しやすく、トレーニングの目的をブレずに管理しやすいと考えています。

どのようなトレーニングメニューに取り組んでいますか?

トラック1500m〜5000mを狙う時期と、マラソンに取り組む時期では、トレーニング内容を明確に分けています。

 

■トラックシーズン(1500m〜5000m)

 基本構成は

2hard・1medium・4easy です。

 

easyの日は、30〜60分程度のジョグ。

疲労をコントロールしながら、土台となる有酸素能力を維持します。

 

mediumは週1回。

Tempoランや閾値走など、速めの一定ペースで巡航する「ペースランニング」を行います。

 

hardは2種類で、

1つは90〜120分程度のロングラン。

もう1つは、200〜400mのレペティションや、800〜1000mのインターバルなど、最大心拍数付近まで上げる高強度トレーニングです。

 

■マラソンシーズン

 

基本構成は2hard・5easy です。

 

hardの1つはロング系。

・マラソンペースより40〜60秒/km遅いペースで100〜150分走る週

または

・マラソンペースで80〜100分前後走るミドル走の週

を使い分けています。

 

もう1つのhardは、週中に行う閾値走です。

 

マラソンペースより10〜15秒/km速いペースで、

・1600m×5〜7本

・20分走×2本

などを行い、マラソンで必要となる巡航能力の底上げを狙っています。

 

残りのeasyは、ロング走と同程度のペースで40〜75分程度。

疲労度に応じて調整しています。

 

また、余裕がある日は流しを入れ、スピード感覚や神経系への刺激も維持するようにしています。神経系のトレーニングや、距離の短いレぺテーションなどはトレッドミルを使って着地衝撃が少ない環境を利用することもあります。

 

トレーニング中に意識していること、気を付けていることは何ですか?

一つは今日この練習を行う意味、目的を明確にする事を意識しています。疲労をためずに足作りのランニングを行うのか?速い動きを身に着けるのか?強めの負荷をかけて回復を狙うのか?など、目的を持ったうえで走る。そうでないと、無駄に体を疲れさせただけで終わってしまいます。

もう一つは自分の体の動きにフォーカスする事。効率の良い動きをトレーニング中は継続して行う。”悪いフォームで行ったトレーニングは悪いフォームを身に着ける練習”になってしまうため、良い動きがどうしてもできない時はトレーニングを中断することもあります。

筋力トレーニングやクロストレーニングを取り入れていますか?

 

週に2回、できれば3回はジムでウエイトトレーニングも行っています。

また、最近はあまり出来ていませんが、ロードバイクで少し遠出をし小田原や湯河原の方へおいしい魚を食べに行ったりします!

またロードバイクを積んで山や湖などでロングライドやヒルクライム走をオフシーズンには行っております。


3.モチベーションやメンタルについて

モチベーションを保つための工夫はありますか?

定期的に、日体大記録会や東海大記録会など、学生や実業団のトップクラスの選手が走るレースを生で観に行って良い動きをイメージできるようにしています。また、海外のトップ選手のレース動画(ケジョルチャ選手やヤコフ・インゲブリクトセン選手など)で走りを見てテンションを上げます。また、自分の主催するランニングクラブのメンバーや、懇意にしてくださるランナーの知人、友人などのレースや練習に刺激を受けたりもしています。あとは疲れている時は仕事を後回しにしてたくさん寝る。


走る前やレース中に気持ちを整えるためのルーティンや儀式はありますか?

レース会場についてアップを始める前に缶コーヒーを飲む事が多いです。頭が冴えて集中力が高まります。

レース前は、レースで巡行する速度をイメージをして100Mほどの流しを3~4本行います。

レース中は人と競うのではなく自分の理想の体の動きをイメージしてそれに集中する。


走っているときの「壁」にどう対処していますか?

身体との対話で乗り切ります。自分の動きを第三者視点でイメージして、出来るだけリラックスして身体が楽に進むポジションを探していく。無理矢理体を動かして頑張ろうとしないことが大事だと思います。


過去に諦めかけたことはありますか? その時はどう乗り越えましたか?

ランニングを始めて3シーズン目。半年以上に渡ってアキレス腱炎に悩まされました。この故障は回復の進捗が分かりにくく、9割治っても、走ってる途中に痛みが出てしまったらまた振り出しに戻ってしまう厄介な故障でした。この時は走る事を一旦諦めて、ランニングの事を完全に頭から離して、好きなだけ暴飲暴食を3ヶ月以上続けました。そして、気が済むまで落ちるのも飽きたので、自然と走りたい気持ちに戻りました。。


4.食事・体調管理について

トレーニング中やレース前に特に意識している食事や栄養はありますか?


 

トレーニング期間(つまり毎日)は、玄米入りご飯、納豆、味噌汁、焼き魚(ししゃも)、野菜サラダ(ゆで卵や鶏肉の蒸したもの入り)をメインに食べます。タンパク質(動植物両方)とビタミン、また貧血も過去3回経験しており、鉄分とカルシウム補給も意識しています。体調管理に関しては、なるべく体を冷やさないように厚着をして過ごしています。


レース前や長距離のトレーニングでのエネルギー補給の方法を教えてください。

特別なことはしていません。熱い日はウォーミングアップの後に水分を軽く補給しますが、それは水、お茶、スポーツドリンクなど特にこだわりはありません。

レース中の給水はハーフマラソン以上でないとエネルギー補給も給水もしません。

ハーフマラソンの時はエイドの給水のみ、フルマラソンの時はコンビニで購入した90円~120円の羊羹をポケットに2つ入れて走ります(笑)


疲労や怪我の予防のために行っていることは何ですか?

特別なことはしていません。

体幹トレーニング(週2~3回)と負荷の高い練習の前のドリルで動きを整える事をしています。

食事は野菜、肉、魚、大豆を必ず一日の食事の中に入れており、コアな栄養素は必ず採ります。

また、睡眠時間は7~8時間、6時間を下回ることはほとんどありません。

結構大事なのはシューズの紐をしっかり締める事。トレーニングの目的に応じてシューズの種類を変えています。


5.目標や今後の展望について

現在の目標や挑戦したいレースについて教えてください。

現在49歳ですが(2026年5月)、M45(45歳~49歳)神奈川県記録にチャレンジしています。※トラック1500、3000、5000M

そのために春から夏にボリュームの多い練習に耐えられる体を作り、9~10月でレースに必要なスピードを仕上げに行きます。

また、冬はフルマラソンに挑戦します。


また私の主催するラチエンACから多くの自己ベスト更新者を出す事も大事な目標です。昨年は3時間27分→3時間16分や3時間40分→3時間18分まで更新された方もいます。


これからランニングで達成したい夢や挑戦してみたいことは何ですか?

フルマラソンやマスターズのランキングを目指しておりますが、一番の喜びは毎年自分の記録そのものが伸び続けていくことです。

ランニング指導者でもある立場なので、皆にしっかり背中を見せれる存在でありたいと思っています。


将来的にランニングを通して得たいことは何ですか?

50歳、60歳になっても何かにチャレンジする楽しみを失わない自分でいること。

チャレンジする人を応援したり支えたりできる自分でいること。


6.個人的なエピソード

ランニングを通じて学んだことや得たものは何ですか?

ランニングは人それぞれに合ったペース、強度があり、ハードな事をやればやるほど伸びるわけではなく、その人によって最適なトレーニング強度は異なるという考え方。

私自身がランニング指導する上で、100人いれば100通り以上の正解があると思って取り組んでおります。

大会やイベントで知り合った方や、ランニングクラブ運営で繋がった仲間との出会いも大きな宝です。


今までで一番印象に残っているレースや出来事はありますか?

2014年の12月の日体大記録会の5000Mに出場した時です。直近の調子があまり良くなかったですが、そのレースでは、最初の1000Mを落ち着いてはいり、3400Mまで抑えて走っていたにも関わらず、目標タイムを達成できる展開で余裕があったため、終盤のペースアップで思った以上の好タイムで走ることができ、狙ったレースの出場標準記録を突破することができました。

この時はペースのコントロールが終始できており狙った走りがうまくできたなかなかない経験で、以後調子が上がって行きました。


ランニングを始めてからの変化(生活、体調、メンタル面など)について教えてください。

トレーニングの時間確保のため、生活のリズムが計画的になりました。睡眠の2時間前に食事を終える、食事の前にトレーニングを終える。

トレーニングの前に仕事を終える。ダラダラ過ごしてしまうと練習時間が確保できなくなるか、寝る時間が少なくなってしまいます。


お仕事や私生活について伺ってもいいですか?


 

フリーランスでIT企業のセールス職をしながら、ランニングコーチの仕事、ランニングクラブの主催をしています。

対顧客向けの仕事という点で共通している部分で、私が大切にしている考え方として、「教える事や提案する事以上に、まず相手の事を深く理解する」をモットーとしております。

いつも対象になる相手の事を自然に興味をもって知りに行く事ができるようになったため、ストレスが非常に少なく仕事を楽しめています。


7.他のランナーへのアドバイス

これからランニングを始めたい人にアドバイスはありますか?


 私自身、ランニングトレーナーとしてブログなどで定期的に情報発信をしていますが、ランニングを長く楽しむために最も大切なのは、自分の身体と上手に対話できるようになることだと思っています。

目標を持って取り組んでいると、速いランナーの練習内容や最新のトレーニング理論など、外部の情報が気になるものです。しかし、残念ながら一気に上達できる魔法のような方法はありません。

大切なのは、まず現在の自分(AS IS)と目指す姿(TO BE)を正しく理解すること。そして、そのギャップを埋めるために無理のない計画を立て、必要なことを一つひとつ学びながら取り組んでいくことです。

そうした積み重ねを続けていれば、ランニングを長く楽しみながら、気づいたときには大きく成長していると思います。


自分が始めた頃に知っておきたかったことや、学んでおくとよかったと感じることは何ですか?

良いランニングフォームで走る事の重要性とがむしゃらに頑張るのではなく自分に合った負荷でトレーニングを続けていくこと。

最初の2~3年は上記をあまり考えずに距離やポイント練習時のタイムばかり追っていた結果故障をしたりフォームが悪くなっていました。

 

自分の身体の調子や動きを客観視して、コントロールしたトレーニングができるように今はなっています。

 

ランニング中に使用しているギアやウェア、サプリメントでおすすめはありますか?

マラソンレースの時はマルチポケットがついているパンツはスマホや補給食、お金や鍵などが入るので重宝しています。また、気分次第でハーフタイツを履くことが多いです。

トップスは自身のチームのラチエンACのTシャツやアンダーアーマーやアディダスなどのシングレットなど。

シューズはトラックの時はNIKEのドラゴンフライ2(スパイク)、ロードのレースでは最近はアンダーアーマーのヴェロシティエリート2が気に入っています。シューレースはジョグではCATERPYを使用し、少しテンポよく走る時はマジックレースを着用しています。

サプリメント系はプロテインやマルチビタミンや鉄分はニュートリライトの他、難消化性デキストリンで食物繊維もとるようにしています

 

▼Instagram

▼茅ヶ崎ラチエン通りのランニングアカデミー

 

 

山崎さんありがとうございました!

山崎さんのインタビューからは、ランニングを通じて自分自身と向き合い、成長を続ける姿勢の大切さが伝わってきました。30代で何気なく参加したレースをきっかけに本格的に走り始めた山崎さんは、故障や挫折を経験しながらも、自身の身体と対話し、自分に合ったトレーニング方法を見つけることで着実に力を伸ばしてこられました。

現在はランニングコーチとして多くのランナーを支える立場にありながら、ご自身も記録更新という目標に向かって挑戦を続けておられます。「人それぞれに最適なペースや方法がある」という考えのもと、一人ひとりに寄り添った指導を実践されている点も印象的でした。

ランニングを通じて得た仲間とのつながりや挑戦する楽しさを大切にしながら、年齢を重ねても成長を諦めず前進し続ける山崎さんの姿は、多くのランナーに勇気と学びを与えてくれる内容となっております。

 


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